吃音キサゴンの解説
まず、これを深く理解していないと、いくら吃音改善を頑張っても無駄な努力となる可能性が高いので、これだけは覚えていてください。
このスタマリングヘキサゴンとは、海外の吃音研究の権威ジョン・C・ハリソン博士 が提唱しているチャートです。
今では海外の吃音教材など多くがこのチャートを引用し、これを元に吃音改善のプログラムを設計しています。
ですので、吃音改善を行う中で、あなたが知っておかなければならない重要な概念です。
注意しなければならないことは、このヘキサゴン(六角形)がお互い線で結ばれていることです。
振る舞い、感情、認識、生理的反応、信念、意図
と、6つの要素がありますが、お互い影響し合っています。
つまり、すべてを同時期に改善させないとあなたの吃音は改善しないということです。
これを無視して吃音改善しようとするとしたら・・・
車で例えるなら、ブレーキを踏んだままアクセルを踏むようなものです。吃音の改善にとってブレーキとなるものは6つあります。
ブレーキぺダルを踏んでいる足を外して、アクセルを踏んでもサイドブレーキをかけてあると前に進めませんよね?それと同じことがおきているんです。
吃音改善も全てのブレーキを解除しないと改善へと、前進していかないのです。
アメリカでは当たり前となっている事柄ですが、残念ながら日本ではスタマリングヘキサゴンを元に吃音改善を行っているプログラムなどはまだ見たことがありません。
ヘキサゴン6つの要素
物理的な振る舞い
例えば、ダイエットに失敗してしまう人の振る舞いというのは、食べ物を口に運んでくることや、お菓子をいくつもストックしておく。DVDを見ながらポテトチップスを食べる習慣がある。など、たくさんの振る舞いがあります。
それらを取りのぞかないことにはいくら運動しても体重を減らすことは用意ではありませんよね?
ダイエットを成功させるには食べることを誘う振る舞いは出来る限り排除する必要があるように、吃音でも、言葉が詰まる、どもってしまうという時には特有の振る舞いがあります。
肺にためる空気が少ないなどや、喉に力を入れてしい、喉がこわばる。口をすぼめる。
などいくつもの振る舞いが存在します。その振る舞いが吃音へと導いています。
感情
ダイエット例ですが、太る原因の過食には、感情が大きく絡んできます。
過食する人はストレスによって食べる料が増えてしまいます。
また、ある研究では、嬉しい時などでも感情が高ぶってしまうと食べる量が増えるという研究結果も出ています。
つまらない映画を見てポテトチップスを食べるのと、感情を揺さぶられるような面白い映画を見ながらポテトチップスを食べるのとではあきらかに、後者のほうが食べる量が増えてしまうという研究結果もあります。
吃音を酷くしてしまう感情は、不安、緊張、自己嫌悪、羞恥心など多くのマイナスの感情が働いています。
また、この感情は不安が、緊張を呼び、どもってしまい羞恥心が出てさらに、どもりが酷くなるという、悪循環が問題です。
一つの感情が引き金になりどんどん悪いスパイラルを巻きおきし、自分の力ではコントロールができなくなります。
認識
吃音者はどもってしまった時や、言葉に詰まってしまった時など、
必要以上に過敏に取らえてしまうことが多々あります。
非吃音者でも、緊張すればどもることもあるし、言葉に詰まることだって多いです。
ですが、吃音者の場合、そのちょっとした言葉のどもりなどが原因で「あ、どもってしまった。恥ずかしい」など、ネガティブな感情を引きおこし、よりどもりが酷くなるという傾向があります。
また、吃音矯正の中で吃音が改善してきているのに、ちょっとした言葉のつまづきが、「自分は吃音が治らない」というネガティブな肯定へ向かってしまいます。
それの連続が、自分な「吃音者で治らない」という信念に変わります。
一般的に、15~20%人がHSP(Highly sensitive person)つまり感受性の高い人だと言われています。
ですが、吃音研究学者であるリビーオイラー氏 によると、吃音者のHSP率は83%だという驚異的な論文を発表しています。
HSPとは普通の人よりも、いろいろな面で感じやすい人のことを言います。
これの良いことをは、直感力、想像力、共感力などが普通の人よりも優れていることです。
ですので、あなたも自分がそういった能力が人より優れていることを感じているかもしれません。
それは非常にすばらしい才能なのですが、その感受性の強さが原因でちょっとした言動で傷つきたり、相手の反応に対して深く落ちこんだり、必要以上に人の目を気にしてしまったりしまいがちです。
それが、吃音をさらに酷くして、吃音が中々治らないという原因の1つとなっているのです。
生理的反応
例えば、嫌いな物を見た時、あなたはどんな反応を示しますか?
体が凍りつく、声が出る、手足から血の気が引く、逆にアドレナリンが出て攻撃的になるなど、人によってその反応は様々です。
吃音を起こす生理的反応は、1つではないと言われています。
ストレスによって体が固まることによって起こったり。バルサルバ効果と呼ばれるものですね。脳の使い方の癖だったり、プレッシャーによる呼吸の乱れだったり、不安からくる自律神経だったり。
いくつかの生理的反応が吃音の引き金になる原因だと言われています。
先ほどの上げました、HSPの人は、他の人はほとんど反応しない神経系に負荷が大きく加わってしまいます。
それによって、吃音を引き起こしているケースも非常に多いです。反応というのは、過去の吃音の失敗体験、もしくは、親から受けついだ、生まれ持ってのものかもしれません。
「生まれつきなんだ、じゃあ無理じゃないの?」とがっかりするかもしれませんが、
例えば生まれ持って、セルライト濃度が高い人は太りやすかったり、基礎体温が低い人は風が引きやすかったり。
こういうのも生理的反応の1部です。
太りやすい人は、筋肉をつけることや、食習慣などによって、太る体質が改善します。風邪を引きやすい人も、同じように日々の運動や、食習慣、生活習慣などでいくらでも改善ができます。
吃音も同じように、生まれつき、吃音になりやすい体質、脳の使い方だったとしても、
後天的にいくらでも改善できると海外の吃音研究機関が発表していますのでご安心ください。
ただ、大事なことは、太る体質などと同様に、あなたが体質を変えるように行動しないと現状の体質は絶対に変わらないということです。
信念
「自分は吃音が治らない」
「電話に出ると必ずどもる」
「上司を会話するといつも緊張する」
「うまく話せないと評価されない」
「吃音では人に好かれない」
など、自分の奥底にそれを信じる気持ちがあると、人は変化するのが難しいです。
電話がなった瞬間、「どもってしまう」という信念があると自分の脳に「どもれ」と命令しているようなものなのです。
小さいころに吃音のことを馬鹿にされたりすると、それが信念となって今でも根付いているケースもあります。
信念とは自分の脳、気持ちに深く根を張っているものです。
意図
ここでいう意図の意味は、自分行う行動と反する考えが吃音を生んでいるということです。
行動と反する考えとはどういうことか?
例を挙げると、もしあなたが歩いている時に、
「あぶない!」という声が聞こえ、前を見ると突然目の前に車が飛び出してきていたらどういう行動をとるでしょういか?
そいうった場合大抵の人間のとる行動パターンは、
「逃げなければならない」ということは瞬時に理解できるのですが、体が硬直して動かないのです。
これと同じ状況が、会話の中でも起こります。
会社の電話がなり、早く受話器を取って名のらなければならない。
今すぐに!という切迫したプレッシャーと、話すのが億劫だ、どもってしまって恥ずかしい思いをしたくない。
などしなければいけない行動と反対の気持ちが働き、体が硬直してしまうのです。
つまり、綱引き状態の心理状態は吃音を増加させます。
おそらくあなたも、多くの吃音者と同じように、話に対して抵抗をもっていると思います。
話さなければいけないけど、本当は話したくない。葛藤が吃音を促し、言葉がより出ない状況を作り上げています。
6つが+の状態では吃音は絶対に発生しない
ジョンCハリソンはこう断言してます。
“ヘキサゴンの全てがプラスの中にいる時はあなたの吃音は絶対に
これは本当です。6つの要因をバランス良く改善させていくことが、吃音改善への最も効果的なアプローチです。
ぜひ、あなたが吃音改善を行っているのでしたら、これらの要素を必ず意識して改善に臨んでください。
そうしなければ、いつまでたっても改善できないという状況を繰り返し続けることになります。
昔の私は、このことを知らなかったせいで、偏った吃音改善ばかりを行って無駄なお金と時間を使いました。
私は重度の吃音症で、高校生のころから何度も吃音改善に取り組み、13年以上かけていろんなことを試しました。
その結果、気持ち程度の効果しかなかったり、一時的に良くなってもまた悪化したりを繰り返していました。
ですが、海外で吃音カリキュラムを知り、このスタマリングヘキサゴンを元に吃音改善を行った結果、半年で驚くべき状態へと改善しました。
あなたも、必ず、スタマリングヘキサゴンを理解し吃音を変えていって欲しいと願ってます。
吃音改善の道のりは簡単ではありませんが、頑張れば誰でも手の届く目標だと思います。
それでは、メールボックスを開き
2つ目の動画をご覧ください
メールの件名:吃音に失敗する人の共通点