今日のお話は、ズバリ「吃音を少しでも治したい」「とりあえず今から取り組める改善法を知りたい」という人に、10の吃音の治し方についてお話します。
大人の吃音は自然と改善しません。今の状態を変えるには、今とは違うアクションを起こし始めなければ、変えていくことは出来ません。
逆に、今までとは違うことを試しにやっていけば、違う反応が出ることが実感できると思います。
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海外の権威もおすすめ、大人の吃音の治し方10のトレーニング
吃音を克服するためのトレーニングと聞くと何か、発声練習などのようなものを想像するかもしれません。
ですが、アナウンサーが練習するような、発声練習や滑舌を直すトレーニングをしても吃音を治すのにはあまり意味がないどころか悪化するケースもあります。
(例えばアナウンサーが発声練習するものとして有名なのが「外売郎」の朗読などですが、普段使わない難しいセリフを練習するのは推奨しません)
今からお話する吃音の治し方は人によっては大変と感じるかもしれませんが、決してその1つ1つは難しい方法ではありません。
そして、今から話す内容をすべて完璧にしようとする必要もありません。
吃音改善は、0か100かではなく、以下のことを少しでも取り入れ、積み上げていくことで少しずつ変化していくものです。
最初は、1つずつ「自分の取り入れやすい項目」から行うことが大切です。
「知っている」と「実践出来ている」とは別物です。ぜひこの10の項目を読むだけではなく、実際の会話の中で1つずつ取り入れて頂ければと思います。
そうすれば、今よりも吃音の頻度が減り、自分の会話に自信が持てるようになるはずです。
1・抑揚をつけた発声練習をする
吃音を治すのに、「これだけは実践しなければならない」という最重要なものを上げるとすれば、それは「話し方を変えていく」ということです。
吃音者の話し方の特徴で多いのが、「単調なリズムで話している」という共通点です。これは早口と並んで代表的な「吃音になりやすい話し方」の1つです。
それとは逆に、抑揚をつけ、流れるように話す場合は吃音が起こりにくい話し方になります。普段の会話でそれを意識してみましょう。
また、会話の仕方を変えること自体、新しいパターンを使って会話をすることになるので、
吃音の発生自体を減らします。
役者やアナウンサーの人などで、普段はどもるが、仕事で演じている時はどもらないという人がいるのはこのためです。
自分の会話を録音してみると、吃音者はそうでない人と比べていかに単調か実感出来るとはずです。
感情や熱を込め抑揚をつけて話すという意識を持ちましょう。
抑揚のある話し方の上手い人の真似をしてみるのも良いトレーニングです。
以前アップした参考の動画がありますのでご覧ください。
2・上手く発声しようとするのではなく、メッセージを伝えることを意識する
「上手く話そう」としている時は、言葉に意識が集中し自然と単調なリズムで話してしまっています。
そうではなく、感情や熱を込め「メッセージを伝えよう」としている時は、自然と抑揚がついています。
吃音者のほとんどが、メッセージを伝えることではなく、上手く話すことに意識を置いているためその結果、余計に吃音が出やすくなっています。
好きなことを、夢中になって話している時は、どもる確率は減り、流暢に話せている場合も多いはずです。
メッセージを伝えることに意識をシフトさせて行きましょう。
3・出来るだけ吃音を隠さない
状況によっては難しと思いますが、特に職場の上司や同僚などには吃音のことをオープンにしておいた方が良いです。
吃音を隠そうとすればするほど、心理的な恐怖が膨らみ、吃音を酷くさせます。
吃音を打ち明ける時は、深刻になる必要はありません。
「吃音って聞いたことあります?言葉が詰まって上手く出てこない時ある症状なんですけど…もし上手く話せない時があったらサポートお願いします!」と軽く一言伝えておくと良いでしょう。
4・吃音を避けようとした時に、意味のないジェスチャーをする癖を治す
言葉を出すために、腕を動かしたり、太ももを叩いたり、首をねじったりなどのジェスチャーは辞めるよう意識しなければなりません。
言葉が出ないのを勢いで出そうとするジェスチャーを行うことで、一時的に言葉が出ることはあります。
ですが、その行為は吃音を悪化させます。
勢いをつけるジェスチャーは、筋肉の緊張を強くします。吃音を克服するために必要なのは、筋肉の緊張ではなく緩和、リラックスです。
また、これらのジェスチャーを取り除くには、失くすとよりも良いジェスチャーにすり替えるというとをしましょう。
悪い癖は、治すよりもすり替える方法が悪癖を断ち切る重要なポイントです。
5・言いやすい言葉に置き換える習慣を辞める
難発性の吃音者の9割は苦手な単語を避け、違う単語に置き換えて話すという習慣を持っています。
言葉の言い換えの習慣は、その苦手な言葉をより吃音になりやすくさせます。
また、最悪の場合は言い換えた言葉自体も吃音になる場合もあります。
言葉の言い換えは、吃音を定着させたり、悪化させたりする非常に悪い習慣です。
ゆっくりでもいいので苦手な単語を少しでも、言えるようにしなければいつまでたっても吃音は治りません。
最初から全ての苦手な言葉に向き合うというのは、難しいと思いますので、少しずつ言い換えを辞めていきましょう。
6・話す相手とアイコンタクトを取る
目をそらして話すというのは、吃音者にみられる代表的な悪い癖です。
目線をそらすという動作自体が、脳の不安を司る扁桃体の活性化に直結します。
なので余計に吃音になったり、早口になったりします。
相手の目を見るのが苦手な場合は、眉間や口元でも構いません。「そらす」という癖を変えて行きましょう。
7・どもる時、普段の会話とは違う筋肉が緊張していないか認識する
吃音が起こる時、上手く話せている時の会話との違いを知る。どこの筋肉に力が入っているのか?それを突き止める。
吃音者は吃音が出る会話では無意識に筋肉の緊張が起こっています。どこの筋肉が緊張しているか認識する必要があります。
これは難発性の吃音者にとって特に重要な項目です。
「喉」、「あご」、「舌」、「肺」、「お腹」など吃音者それぞれどこの箇所が特に力が入っているか違いはありますが、
声が上手く出ない場合は、必ずブロッキング(声帯の筋肉が閉じている)が起きています。
どこの箇所から力が入り、声帯の緊張まで連動しているのか?
それに気がつかないと、自動的に筋肉の緊張は起こるので変えることはできません。
認識さえ出来れば少しずつ改善していくとはできます。
まずは、吃音の時における自分の筋肉の癖を知りましょう。
8・口ごもる、言葉を繰り返すのではなく、常に前進し続けるように話す
スムーズに言えなかった単語を何度も言い返すのではなく、出来るだけ戻らず話すことを訓練をしましょう。
言葉を繰り返す連発性の吃音の方は言葉を何度も言い直す癖がついている傾向にあります。
戻るのではなく、前に言葉を進める意識を持って話してください。
そういった「意識を持つ」というのが重要です。
最初は上手く行かず、繰り返したり、口ごもることもあったりしますが、
毎回、意識することを積み重ねていくこにより少しずつ、繰り返しも減少していきます。
9・早口を直す。どもりそうな時はゆっくりと話す習慣をつける
大人の吃音者の8割はかなりの早口です。「多分、自分は早口だな〜」と思っているかもしれませんが、一度自分の会話を録音してみてください。想像以上に早口です。
早口なこともあって滑舌も自然と悪くなります。
なので言葉を出し始める前は、一呼吸つき、出だしは特にゆっくりと話し始めましょう。出だしが上手くいけばある程度会話のスピードはある程度までなら上げても構いません。
どうしても早口になってしまう場合は、ボディーランゲージなど、体の動作をゆっくりと行うことで、言葉のスピードもコントロールしやすくなるはずです。
「どもりそうだな…」と不安になる時はとりあえず、最初の出だしはゆっくりと話し始めることを意識していきましょう。
10・悪いところを治すのではなく、良いところを伸ばす
会話の上手い人、そういった人はとても流暢に話しています。そいういった人を目指して、滑らかな会話を目指す心構えが大きな変化をもたらします。
吃音治療は「自分の悪いところを治す」という意識よりも、「自分の会話を良くしよう」という考え方がとても大切になってきます。
今の状態は周りから比べればマイナスの状態だと思うかもしれません。ですが今はあなたにとってスタートライン、つまりプラスマイナスゼロの状態です。
今の状態よりも1%でもいいので、変えていこうという考え方が大切です。その1%の積み重ねが後で振り返った時、大きな変化となっています。
少しずつ吃音を改善していったとしても、1度の失敗をなんども悔やんでいると、それがブレーキとなり上手く吃音が改善しなくなります。
少しでも良くなったら、良い状態を繰り返す、それを向上させる、そういった視点で吃音治療に臨むことが大切です。
吃音の治し方10のトレーニングのまとめ
吃音治療において最も重要なことは「すぐに治る手軽な治療法はない」ということです。
ただ、少しずつでも吃音改善に向けてトレーニング、治療などをしていけば、9割以上の方が吃音を克服できるはずです。
この10の吃音改善トレーニングはあくまで会話の時に実践する1つのガイドラインです。
本格的に吃音を克服するためには、1人で行うトレーニングや、心理的な改善トレーニングも必須になってきます。
吃音をいつか治そうと思っていてずるずる何年、何十年も吃音を抱え不満と共にいる方がたくさんいらっしゃいます。
自分で「今日から吃音を治す」と自分に誓い、本腰を入れなければ、いつまで立っても今までと変わりません。
ぜひ、あなたも吃音を克服するために最初の1歩を踏み出してみてください。
吃音を克服するためには、吃音を詳しく知ることが最初の1歩です。
吃音の全体的な知識を知りたい方は、トップページの吃音治療についてをご覧ください
*参考:アメリカ吃音財団、アメリカ言語聴覚協会
さらに詳しく知りたい方へ…本気で吃音を治したい人のための全体的なプロセス
「吃音を治したいいけど、何から始めていいのかわからない」
という人のための無料の3つの動画講座をご用意しました。
吃音のせいで周りからクスクス笑われ、馬鹿にされるはもう十分です。
言葉が上手く話せず、無能だと勘違いされる日々は終わりです。
とはいえ、吃音克服はほとんどの人にとって可能ですが、道のりは単純ではありません。
吃音改善は全体像やそのプロセスを知らずして取り組むことは、地図とコンパスを持たず登山するに等しい無謀な行為です。
下記の動画は、吃音克服への全体像とそのロードマップになります。
しっかりとしたトレーニングをすれば文章を自由に書けるように、同じように言葉も自由に操れます。まずはこの動画をご覧になることが、吃音の呪縛から自由になる最初のステップになるはずです。
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*動画をご覧になり、ご質問がございましたら遠慮なくお問い合わせください。
*動画のコメント欄で多くの方が吃音の状況をシェアして下さっています。合わせてご覧になると参考になるかと思います。
職場の人達に喋りがおかしい事を指摘されて余計に吃音が酷くなった気がしますが、今回のこの動画を見て少し改善する余地が見えてきたような気がします。
このような動画を作成してくださった事を大変感謝いたします。
62年以上吃音に悩まされ、友達も作らず、恋愛も出来ず、他人からとおざかり、他人と食事も出来なくなりました。
誤字が気になります。発生→発声
「4・吃音を避けようとした時に、意味のないジェスチャーをする癖を治す」についてですが、良いジェスチャーとはなんでしょうか?
具体的に教えて頂きたいです。
ご質問はLINEかメールでご連絡ください。そちらで、できるだけ詳しく回答いたします。
勇気が出ました。私は幼少期から吃音で、この生きてきた17年の間、馬鹿にされることが他と比べてもかなり多いかなと思ってました。その度に一々反発するのがもう8歳の頃に疲れて、辛くて、でも自分じゃ何も分からないからどうしようもない、そんな日々で、もういわゆるネタキャラとしてしか自分は生きていけませんでした。それでも馬鹿にされるのはやっぱり嫌で嫌でしょうがなかったのですが(笑)そこで今日この記事を見て、見て見ぬふりをしてきた吃音に、そろそろ真剣に向き合い、確実に治そうと思いました。諦めていましたが、もう数年頑張ってみようと思います。
宜しくお願いします
僕も小学生の頃に突然言葉が言いづらくなり、好きだった発表もしなくなりました。これから、話す機会も増えてくるので日々努力して治ったらいいなと思います。
乞音が辛いです。突然名前が言いづらくなってしまいました。名前を聞かれるのがものすごく怖いです。現在就活中ですが、吃音がネックで、なかなか踏み出せません。
大変参考になりました。ありがとうございました。
約7年前から5年間、職場でとても辛い目にあって、3年間休みの日は家で寝てばかりでした。
明け方に胃痛と歯の食いしばりで目覚めることが多々ありました。
奥歯も歯の根っ子にひびが入り2本抜かれ、その後、部分入れ歯となり、かみ合わせも徐々に悪くなってきました。
顎の調子がおかしくしゃべりにくい日があったりも、時々ありました。
その後も、その職場で辛い目にあったり、みんなの前で馬鹿にされたりすることも続きました。
人も目も気になりでし、それが徐々に強くなってきました。
その頃からか、話そうとする第一声が出にくことに気づきました。
その後は、職場でストレスを強く感じたり、ストレスを継続的に感じていると声が出にくくなったり、話をしていて声を出そうと意識すると声が出なくなることが伴ってきました。
はじめは、喉の病気と思って耳鼻科の開業医を幾度も受診しました。異常なし。
総合病院、大学病院、甲状腺専門病院で受診しても、やはり異常はわかりませんでした。
人の目が気になりだしたり、それが続くと顔が引きつってくるようになりました。
最近では、とても親しい人と話をしていても、自分を見ていると思った瞬間から顔が引きつってきたり、声も出にくくなります。
辛い目に会い続けていたことと、何もやる気が起こらなく休みの日は寝てばかりいたことがあったのと、ひょっとして精神的なものかと思い、精神科を受診しました。
最初は開業医、しかし薬ばかり増えていくような気がして4ケ月で止め、富山大学病院の神経精神科を受診。
ここでも結局は、声が出なくなるのは話そうとすると緊張するからとぐらいしか言ってくれませんでした。
結果、病名は特になく、緊張すると思えば薬を飲んでみてはと言われ、そんなときは飲んでいます。
しばらく、ボーとするだけであまり効果がないように思っています。
今、私はどうすればよいかわからない状態です。
離職すると食べていけなくなることを考えると、退職はできません。
今は、気を張ると声が出にくい、出ないことがある。
人から見られていると思った瞬間から、顔が引きつってきたり、声が出にくい、出なくなることがある。
明け方、嫌な目にあった職場の者が出てきて、胃痛や強く噛み込んで目が覚めることが時々ある。
この噛み込みが強い日は、顎が少し痛く、かみ合わせの調子がとても悪いのでしゃべりくくなります。
この繰り返しとなっております。
本来は、コメントを記載しなければならないところ、相談となってしまい、大変申し訳ありませんでした。
何らかのアドバイスをいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
コメントが遅くなり申し訳ございません。
アドバイス、ご相談などは、ブログのお問い合わせフォームからご連絡ください。
吃音は症状は同じでも、「言葉が上手く出ない」という反応になるまでの過程が違うので、
1人1人ヒアリングをし、個別のアドバイスが必要になります。
ブログなどに書いている吃音の改善方法などは、一般的に当てはまる簡単なものを書いてあります。
ですので、ご質問やご相談の場合はお問い合わせフォームまたはメールマガジンからご返信ください。
それと、私の意見ですが、吃音で診断し、精神安定剤を出す医者は即刻離れた方がいいです。
吃音が治らないだけではなく、薬がないと余計に心配になり、治らないけど手放せないという薬物依存になります。
薬を辞める時、離脱症状で緊張が吃音が悪化するので、治らないけど薬を手放せないというアリ地獄の状態になってしまうケースもよくあります。
病院に診断される時は、せめて、「吃音の患者を改善させた経験があるかどうか?」それだけは聞いておいた方がいいです。
ありがとうございます。
勇気が出ました。
1つ1つ実行したいです。