吃音の原因は何か?
あなたがもし、吃音で悩んでいるなら
「吃音を発生させている原因を突き止め、それを治したい」と考えていると思います。
昔は、吃音症は心理的なものが原因で上手く話せなるなると言われていあました。今でもそう誤解している人もいます。
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この記事の目次
日本の多くの人が吃音の原因を勘違いしている?
海外の吃音研究では、「吃音症になるのは心理的なものが原因と考るのはもう古い」と断定しています。
日本は吃音に関する情報は非常に遅れています。
いまだに日本では心療内科などに行くと先生が吃音のことをよく知らずに「とりあえずこれを飲んで様子をみましょうか?」と抗不安剤を処方するケースが多いです。アメリカでは信じられない話です。
「風邪で抗生物質を出すのは先進国では日本だけ」と海外で日本の医療は揶揄されていますが、吃音治療となるとよりひどい惨状となっています。
吃音で診断し、とりあえずうつ病などに使う抗不安剤を処方し、薬物依存になってしまう吃音者も少なくありません。
しかも、それで吃音が良くなるのならまだしも。残念ながら薬では吃音は改善しません。
吃音の根本的な原因は心理的なものではないからです。
ですので、薬で不安を減少させたところで、吃音がなくならないのは当たり前の話しなのです。
【重要】大人の吃音の原因は人によって違う
心理的なものは、吃音を酷くされたり、言葉に詰まる頻度を増やしたりと「悪化」させることは間違ありません。ですが「原因」ではないというのが現代の定説です。
それでは吃音症の原因は何か?
というその答えは、現在の海外における吃音治療の見解によると、「これがあると、吃音症になる」といった原因は1つではありません。
吃音を引き起こす原因(要因)は複数存在します。
ですので、もし、あなたが吃音を治したいと思っているのなら、原因となるパターンを知る必要があります。
ここからが大事なところですが、「原因が複数ある」というのは人によって原因が違うということだけではなく、吃音を発生させている要因はいくつも同時に持っているということです。
癌になる原因は、喫煙や食生活、運動不足、肥満、遺伝、紫外線、ストレス、など様々な原因があると言われています。
そして、癌になる人は1つの原因からくるものではなく、
ストレスもあり、食生活も悪く運動不足など、いくつもの悪い要因が重なっているのが普通です。
それと同じように吃音症の方も、複数の要因があり、吃音治療においてはどれか1つではなく、包括的に行わなければなりません。
現在言われている、吃音症の5つの原因
1・脳の癖
吃音者は会話と、会話に使う筋肉の脳内信号が上手く噛み合っていない。これは、海外におけるいくつものニューロイメージング研究で立証されています。
吃音者は脳の右側における活動が活発化し、逆に左における脳の活動が減少している傾向にあります。
左脳には言語を発する機能を持つ「ブローカ野」という領域があります。吃音者はブローカ野の活性化が少なく、逆に右脳の活動が活性化しているという結論にいたっています。
脳は高いエネルギーを消費します。ですので、脳はエネルギーの消費バランスにブレーキをかける機能が備わっています。
つまり脳はどこかが活性化すると、別の部分の活性化が抑えられてしまうという機能を持っています。
吃音者は右脳の活性化が強くなり、そのバランスを取るために左脳のブローカ野の活性化が抑えれていると推測されています。
参考文献:Journal of Fluency Disorders
2・脳の反応
吃音症の人は言語処理が開始される前に、身体を動かすプログラムが活動してしまう。神経画像から多くの吃音者からそのような傾向が発見されています。
これが起こる原因は、癖のような個人特有のもの、そして、吃音が出て失敗したトラウマなどから、言語処理の部分よりも、先に身体反応が出てしまうというケースもあります。
「特定の状況」や「特定の言葉」でなぜか言葉が出ないというのは、吃音者なら誰もが感じていることだと思います。
脳は同時に起こった反応を結びつけます。つまり、吃音が起こったその場の状況と、実際に言葉が出てこなかった身体的な状況が結びつくと、場の状況が吃音の引き金となってしまいます。
刺激と刺激は統合するという脳の働きのため起こってしまいます。
苦手な言葉で吃音になるというのを体が学習してしまうのです。
3・灰白質密度の減少
不安やストレスに重要な働きをするのが「扁桃体」というところで、それに相互関係があるのが灰白質密度です。
灰白質密度とは簡単に言うと脳の中のニューロンの密度です。
これが減少してしまうと、ストレスを強く感じたり、不安が増幅されることが解っています。吃音者はこの灰白質密度が低いというデータがあります。
参考文献:Anomalous White Matter Morphology in Adults Who Stutter
4・ドーパミンなどの異常
特に、大人の吃音者に見られるのが、会話の時に神経伝達物質(ドーパミン、セロトニンなど)のレベルが上昇しています。
脳のイメージング研究で吃音者のドーパミンが過剰に分泌されていることが判明しています。
それによって正常な脳処理が出来なくなっていることが言われています。
この神経伝達物質のバランスが崩れると、脳のワーキングメモリ(作業領域)に影響があります。ワーキングメモリが容量を超えるとパソコンがフリーズするように、思考も固まってしまいます。
5・遺伝性による原因
吃音症の親を持つ子供が吃音が発生する確率は、60%だという調査結果があります。親の癖が子供に移るのと同じように、親が吃音症だと子供が吃音になる確率が高くなります。
また、最近の研究では、吃音に関連する遺伝子が発見され吃音症の人、10人中1人にその遺伝子が認められました。
5つの原因+心因性の改善
これらの脳、神経伝達に関することは、もちろん心理的なものと相互関係にあります。
吃音改善には、この5つの要因を包括的にアプローチし、そして悪化させないように心理的な面からのアプローチも必要になってきます。
そして、これらの原因のほとんどは、治療していくことが可能です。
吃音は抽象的な視点で見ると脳のニューロンの発火パターンの問題という見方ができます。(実際、現在の海外の吃音研究は脳の発火パターンを分析することが主なものとなっています。)
ニューロンは年齢に関係なく、変化を起こすことが可能ですから、その発火パターンを変えることは可能ということです。
ただ、ニューロンの性質上、基本的に新しい刺激がないと同じ発火パターンを繰り返すように出来ています。
つまり、吃音治療も本人が自らの意思で根気よく変えようとアプローチしていけば、発火パターンは変え、吃音の状態から脱却することが出来るのです。
人によって、ニューロンの回路のパターンの強さ、複雑さは変わるので、吃音治療にかかる時間などは人によります。
ですが多くの吃音者は時間をかけ包括的な改善を行うことで大幅に減少させることができるのです。
大事なことは吃音に悩んでいる方は、1つの改善法にとらわれることなく、広い範囲を想定して吃音改善に取り組んで欲しいと思います。
原因を探るよりも、目的思考を持てば変えられる
そして、重要なことですが、問題を解決するには2つのアプローチがあります。
1つは原因思考です。悪いことには原因がありそれを治すという解決方です。
もう1つは、望む結果にフォーカスする目的思考です。
吃音治療に適したアプローチは、後者の目的思考になります。
なぜなら、前者の原因思考はネガティブなものにフォーカスをおきます。
悪かった時のことを思い出すという行為が、吃音の原因となっているニューロンのパターンを強化させてしまいます。
つまり原因に目を向けば向けるほど、吃音にとって悪いトレーニングをしているようなものなのです。
新しいニューロンの発火パターンを構築したいなら、目的思考にフォーカスし、上手く話せている状態を作るという新しい創造が必要になってきます。
また、吃音のように複雑に原因が絡み合っているものほど、目的思考に向いています。
例えば、複雑な問題として夫婦関係ならば、喧嘩の原因ばかりを考えてもキリがありません。それよりもどういう夫婦が理想かを話し合い、その理想像に向かって努力したほうが良い夫婦関係が出来ます。
吃音も目的思考を用いて「上手く話せている時はどんな時か?」を観察し、それを再現するということを行っていくということが吃音を治すのに大切だということを頭の片隅に入れておきましょう。
大人の吃音症の原因のまとめ
- 吃音の原因は心理的なものという認識はもう古い。
- 吃音治療はニューロンの発火パターンを変更すること。これには新しいパターンを繰り返し、脳に覚えさせなければならない。
- 吃音は1つの原因から来るものではなく、いろいろな要因が相互関係にある。そのため吃音治療には包括的なアプローチが必須。
吃音治療の最先端、アメリカで行われている治療プロセス
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吃音のせいで周りからクスクス笑われ、馬鹿にされるはもう十分です。
言葉が上手く話せず、無能だと勘違いされる日々は終わりです。
とはいえ、吃音克服はほとんどの人にとって可能ですが、道のりは単純ではありません。
吃音改善は全体像やそのプロセスを知らずして取り組むことは、地図とコンパスを持たず登山するに等しい無謀な行為です。
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*動画をご覧になり、ご質問がございましたら遠慮なくお問い合わせください。
*動画のコメント欄で多くの方が吃音の状況をシェアして下さっています。合わせてご覧になると参考になるかと思います。
私は66歳男性です。小さい頃より吃音になり.それ以降.地獄の人生でした。吃音.結論から言いますと治ります。
こ
自分は現在21歳で、元々吃音は多少あったのですが、2年ほど前から症状が悪化し、今では会話などで発する言葉や、自己紹介で自分の名前を名乗る時など、ほとんどの場面で吃るようになってしまい、正直人と話すのが怖いし、とても辛くて、人と関わりたくない、毎日死にたいと思いながら日常生活を送っています。なにか決定的な治療法などは解明しないのでしょうか…
コメントが遅くなり申し訳ございません。
アドバイス、ご相談などは、ブログのお問い合わせフォームからご連絡ください。
吃音は症状は同じでも、「言葉が上手く出ない」という反応になるまでの過程が違うので、
1人1人ヒアリングをし、個別のアドバイスが必要になります。
ブログなどに書いている吃音の改善方法などは、一般的に当てはまる簡単なものを書いてあります。
ですので、ご質問やご相談の場合はお問い合わせフォームまたはメールマガジンからご返信ください。
>なにか決定的な治療法などは解明しないのでしょうか…
海外の最先端の研究でも確実に治るといった決定的な治療法はありません。
ただ、多くの方が大なり小なり良くなる治療法などは海外では確立されています。
ただ、どうしても1割〜2割の人は改善が難しいですし、
上手くいく8割〜9割の人も結果が出るには時間がかかります。
私も子供のころから、吃音で悩み、いじめられた事もあります。
ただ、どもるから、勉強ができないとか仕事ができないと言うことは絶対にないはずです。アナウンサ-とかしゃべる仕事は別にして、普通はそんな事ないです。
自分の意志や、伝えたいことは、自信を持って相手に伝える。その時に、どもるかどもらないかは関係ない。どもらない人でも、ボソボソと話し、何が言いたいのかよく分からない人が多くいます。それよりかは、どもっても構わないから、はっきりと分かるように、相手に意思を伝える方が良い。
そう、思うようにしたら、意外とあまりどもらなくなりました。
どもったとしても、それがそれほど苦にならなくなりました。
人見知りと吃音は違うけど、自分の場合吃音みたいになる