電話の対応「電話は特に苦手」という吃音者が多いです。

特に、仕事で電話応対が必要な人はその悩みは切実でしょう。

そのような状況を繰り返すと電話の音を聞くだけで、反射的に恐怖が襲ってきます。

そしてその恐怖が「さらに吃音を出す」という悪い循環へとなる。そういったことは、よくある吃音者特有のパターンとなります。

電話対応を克服しようとする時に、絶対にやってはいけないこと

電話での応対、人前で話すことなどは、吃音者にとって特にハードルが高い状況になります。

会話に問題のない方でしたら、そういう場合は大抵「場数が必要だ」などという結論にいたり、とりあえず「逃げずに数をこなす」という選択をしてしまう人が多いです。

ただ、吃音者はこれと同じように、いきなり「場数をこなす」ということはかなりの荒療治、逆に吃音が酷くなりかねない危険な道となりかねません。

それは泳げない子供をいきなり、足の着かないプールに投げ込むようなものです。当然上手くいくわけもなく、さらに恐怖心を強めることでしょう。

 

悪いニュースと良いニュース

がっかりするかもしれませんが、電話対応に対する即効性のある治療法はありません。

ですが、ほとんどの場合、一番改善のしやすい「普段の会話」の状況で吃音を減らしていくトレーニングを行うことによって、その後、電話の対応も改善していくことが出来ます。

間違えて欲しくないのは、今一番困っている状況が、「会社の電話の応対だ」と切実に悩んでいる人ほど、その最初のステップをすっ飛ばして電話の対応を改善させようとして、失敗し、吃音治療自体を挫折します。

まずは、「普段の会話から吃音を減らす」というステップを必ず踏まなければなりません。

ですので、電話の応対が上手くなるのにはそれなりの期間がかかります。

 

自分で言葉をコントロール出来るコツを知る

吃音者が普段の会話で吃音を改善出来たという人は、例外なく自分で吃音を出さずに上手く話すというコントロールのコツを掴んでいます。

私のカリキュラムを受けている人達も、「なんかわかんないけどトレーニングを受けていたら吃音が治った」という人はほとんどいません。

何かしら、自分の中でスムーズに言葉が出るコツのようなものを自分で掴み始めます。

これは、スポーツや勉強などの習得と同じです。それらも最初は言われたことをやっているけど、コツを掴み上達してくると自分なりのスタイルというのが確立していきます。

人それぞれ違いがあるよういに吃音治療も人それぞれ多様性があります。

1つの方程式で、型にはめた治療ではそれにピッタリとあった1部の人しか改善出来ません。

吃音治療に必要なものは効率的な道を示しつつ、自分で自身のコントロールが出来るように導いていくことだと実感しています。

ですので電話対応を向上させるにはまず、普段の会話で吃音を出さない自分なりのコツを会得しないと、それ以上ハードルが高い状況を改善させようとしても無理があるでしょう。

 

普段の会話が改善した後、電話の応対を向上させるには?

日常会話に支障がないほど改善した方なら本来ならば、それらのスキルは電話対応でも同じく効果的です。

ですが、電話という状況で上手く話しているという体験を繰り返さないと、状況不安はいつまでたっても拭えないので、電話の場合は吃音が出てしまいます。

ここで初めて「場数を踏む」といった実際に練習する段階になってきます。

ですが、注意して頂きたいのは「電話の練習にもステップを踏んで向上させていく」ということです。いきなり、実践はいけません。

どういったステッップが理想的かというと、

  1. ステップ1 普段の会話で吃音を改善させる
  2. ステップ2 留守番電話に用件を適切に吹き込めるようにする
  3. ステップ3 お店などに電話出来るようにする

ステップ1 普段の会話から改善

ステップ1は上記で話したようにまずは普段の日常の会話で吃音を改善させるということです。日常会話で吃音を減らすことは決して難しくなく、適切なトレーニングでほとんどの方が改善します。

2・自分の留守番電話に用件を録音する

最初のステップはいきなり人と接するのではなく、電話そのものに慣れるという段階が大切です。

一人で話す時は基本的に吃音は出ない人が多いと思いますが、以外と、実際に「用件を留守番電話に録音しなければならない」となると、緊張してしまい、どもってしまう人が少なくありません

まずは、留守番電話にきちんと用件を吹き込めるよういにしましょう。

3・お店に電話して、知らない人と話す

次のステップは、お店などにお問い合わせの電話などをするということを試してみましょう。将来買おうと思っているものなどあれば電話をかけてみましょう。

今使っているもの何でも構いません。コールセンターがあればいろいろ聞いてみましょう。

このステップの良いところは、完全に相手はあなたのことを知らない人ということです。例え、失敗したとしても途中で電話を切っても構わないという保険があります。

「これは迷惑なんじゃないか?」という意見もありますが、とりあえず購入したもの、これから購入するものなどならあなたはお客様ですので、お問い合わせ番号が記載してあるお店なら問題ないでしょう。
(海外の吃音改善の本などには、こういったコールセンターを利用して練習を進めている記述も多いです。)

これら3つのステップを経て実践での電話応対に臨みましょう。このステップを踏んだ人はそうでない人に比べてものすごくスムーズに電話の対応を克服していきます。

電話対応の克服のまとめ

・吃音者にとって「とりあえず場数を踏んで慣れろ」発想は危険
普段の会話を改善が出来なければ、電話対応など難しい部分の改善は出来ない
・日常会話での吃音改善は難しくない。(時間はかかるが)
・電話の練習もステップを踏んでいくことによってスムーズに向上していく。

電話という状況を含め、吃音全体を改善させていくプロセス

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吃音克服の道のりは単純ではありません。
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