どもりの原因は自律神経にある

どもりの原因となるものは誰しも複数ありますが、その中でも多いのが不安から来る「どもり」です。

緊張している場面になると、不安が強くなり、身体が強ばり、時には全く言葉が出てこなくなってしまう。

そのように普段はどもらないが、「特定の状況になると、不安が出て、どもる…」という吃音者が多いです。

単純に、そのどもりの原因は「本番に弱い性格だとか」、「緊張しやすい性格」、「不安を感じやすい性格」などと勘違いしていませんか?

そういった時に大きな原因と考えられているのが、自律神経の問題です。

不安から来るどもりに対する改善法は色々あります。

ですが、まずは今日話すことを理解していないと、いろいろ、どもりの改善を行おうとしても全てが台無しになるかもしれません…

(参考:不安を作る脳と吃音の深い関係「心因性」
(関連:言葉がつっかえる。難発性吃音の脳神経の回路

 

緊張から来る、どもりの原因となる自律神経

まず、簡単に説明しますと、「自律神経」の主な役割は、身体の臓器の働きなどを自動的に保つ働きをします。

「自律」という言葉から分かるように、無意識で動き調整しています。

この自律神経は、交感神経副交感神経の2つに分けられます。

 

1つめの交感神経とは、闘うことや逃げること無意識で判断する神経です。

交感神経が働くとアドレナリンが分泌され、筋肉がキュッと閉まります。呼吸は早くなり、瞳孔が開いたり、手に汗を握ったり身体が自然と緊張モードに入ります。

2つめの副交感神経は、リラックスし身体を安める働きをします。

食事や睡眠の時などに優位になります。

簡単に言うと、緊張状態の時は交感神経が優位なり、リラックスしている時は副交感神経が優位になります。

私たちすべてこの2つの神経があり、それらが自動的に(自律して)バランスをとっているのです。

そのバランスが悪いと、どもりの原因となるケースが多いのです。

交感神経の影響がどもりの原因になる

吃音者に多く見られる問題が、交感神経が敏感に反応してしまうといった原因が見られます。

会話において、特に苦手な状況では、交感神経が優位になりすぎてしまうのです。

自然と、息が浅くなり、心臓が早くなり、不安が膨らみ、緊張状態になってしまいます。

呼吸が浅く、喉元だけで呼吸してしまいます。

息継ぎが上手く出来なかったり、「あの〜」「その〜」「え〜」など、余計な言葉が多くなります。

そして、どんどん焦りだし頭が真っ白になってしまうというのがよくあるパターンです。

こういった状態にならない為に、まず最初に改善しないといけないのが、次のことになります。

 

とりあえず、これだけは改善したいたった1つのこと

交感神経が働き、不安が強くなり身体が固くなる。

そんな状態を減らすためにまず、何をおいても必要なことが呼吸のコントロールです。

不安を失くすテクニックは、イメージトレーニングなどその他色々ありますが、まずは呼吸をコントロールする、この呼吸の仕方の改善が全ての基盤となります。

これが出来ないと、全てが台無しになるのです。

呼吸をコントロール出来ないと、身体的なことはもちろん、自分の心理、つまり心の状態ですね。それもコントロールができません。

もちろん、呼吸さえコントロール出来れば全てがコントロール出来るわけではありません。

ですが、呼吸がコントロール出来なければ全てが思うようにコントロールできないのです。

ですので、まずは呼吸。これを忘れないでおきましょう。

(参考:複式呼吸はどもりが悪化する場合がある?

呼吸の改善で一番大事なこと

緊張している時は「深呼吸が大事」というのは誰でも知っていると思いますが、多くの人が勘違いしていることがあります

深呼吸というと、「深く息を吸う」という意味合いが強く感じている人が多いようです。

呼吸を「吐く」ことよりも「吸うこと」に意識が強いんですね。

でも、その勘違いを持ったままの深呼吸では意味がありません。

「息を吐く」ことを意識した呼吸に変えていかないと駄目なのです

何ぜ、「息を深く吸うことを意識すると駄目なのか?」
というと、これが先ほどお話した、交感神経副交感神経が大きく関係しています。

ここで、冒頭に話したことと繫がってきます。
呼吸において「息を吸う時」というのは、交感神経が優位に働きます。つまり、緊張状態を逆に作り出しているのです。

緊張を表す時に使う言葉で「息を呑むーー」という表現がありますがまさにその表現の通り、息を吸っている時は交感神経の影響で身体に力が入りやすいのです。それが、どもりに繋がります。

逆に、「息を吐く」という動作は、副交感神経が働きます

それによって、リラックスし筋肉が緩みます。喉がブロッキングされる確率が減るのです。

呼吸を吐いている時の表現、「息抜き」や「吐息が漏れる」などといった言葉はリラックスする時に使う言葉です。

息が出ている時は、副交感神経が働き、身体がリラックスモードへと向かってくれます。

このように、

呼吸の改善をしよう

  • 吸っている時は緊張
  • 吐いている時はリラックス

という身体の仕組みを知れば深呼吸でよくある間違いを犯さずにすむでしょう。

深呼吸で意味がないのは、「深く吸い込んだ後、息を吐くのが早い」という人です。

それでは深呼吸の効果が出ません。本人は深呼吸しているつもりでも、出来ていないんですね。

深呼吸は、吐くことの意識が重要です

4秒くらいかけゆっくりと、息を吸い込み吐く時は、その2倍の8秒くらいの長さでゆっくりと吐くという呼吸を何度も繰り返してみてください。

心拍数は下がり、心の状態も安定して行きます。

重要なことなので、何度も言いますが、呼吸をコントロールする上で大事なことは、「ゆっくりと吐く」ということです。

どもりが出そうなとき、不安が膨らんだ時、または緊張状態にある時など、最初にしなければ行けないことです。
(参考⇒「難発性の吃音」の5つのメカニズムと改善法

何度も言いますが、これさえ出来れば吃音がコントロールできるという訳ではありませんが、まずはこれが出来ないとすべてが上手くいきません。

ですので、リラックスするための呼吸の仕方を間違えていた人はぜひ、意識して変えて行きましょう。

吃音者は共通して息が浅い傾向にあります。普段の呼吸も、そのの癖を変えていく意識を強めましょう。

呼吸の仕方というのも癖ですので、すぐには返られませんが、3ヶ月〜半年このことを意識していくだけでもずいぶん変化があるはずです。

今回のどもり改善のまとめ

ものすごく簡単に話してしまうと、「深呼吸は有効だ」ということなのです。

ですが、その一文をあなたに伝えても、きっと、「ああ、わかっているよ」と聞き流してしまうはずです。

きちんと、交感神経が働いている時は「緊張」する。

そして副交感神経が働いている時は、リラックスするという身体のシステムを理解した後の深呼吸はきっと違ってくるはずです。

また、呼吸は一時的に変えるだけでは、ただの対処法にすぎません。

ダイエットで言えば、体重測定の前だけ行っても、意味がないように、日頃から深い呼吸に自然となるように変えて行くことが、緊張や不安を軽減させることに繫がります。

もちろんこれは、どもりを改善するための1つのピースすぎません。まずは、呼吸を改善させ、そしてその他の部分も改善させていきましょう。

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