吃音治療

吃音を「受け入れるべき」VS「克服すべき」このバトルの結論

吃音治療の見解についての戦い

日本でよく耳にするのは、「吃音者は吃音という個性を受け入れるべきだ」という主張です。

これは正しい意見なのか?

私が今まで吃音治療に関わってきた経験から、このことについて意見を述べさえて頂きますと、その答えはYESです。

ただ、あくまで「吃音者は吃音を受け入れるべき」という1文の答えに対して「YES」だということが前提です。

同じ「YES」でもおそらく、「吃音は受け入れるべきだ」と発言している多くの人々と、私の「YES」は真逆の回答にるはずです。

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吃音を受け入れようとうい人

一般的によく言われているのが、
「どもるのは個性だとか、恥ずかしがらずに話しましょう」
「一目を気にせず吃音を受け入れて、明るく生きて行こう!」
などという主張です。

おそらく、そう主張する人の背景としては、現在、明確な治療法が確立されていないとうい根拠が1つあります。

そして、過去、自分自身が色々な吃音治療を行ってきてうまく結果が出ていなかったという経験からきているものがほとんどです。

彼らの「受容」とはどちらかというと諦めに似ています。

もちろん、そういう選択自体を否定するわけではありません。

たとえ吃音を改善することを諦めても、それを受け入れながらも人生は自分が心から幸せだと思えること出来れば、それがその人にとって最も正しい答えだと思います。

ですので心から吃音を受け入れ、実際に吃音でもエネルギッシュに活動している素晴らしい人もたくさんいます。

吃音を克服している人の真実

ですが、逆に世界中で吃音を克服している人々は大勢いるのに、
それは本当に諦める必要があるのか・・・?というのが私の意見です。

吃音が治ったのは1人や2人が奇跡的に治っただけ!とうレアケースなら、
ほとんどの人が克服を諦めるて、受け入れるしかないとも思います。

ですが、「吃音の治療を克服して治った人」というのは、今まで世界中で見ればトータル何百万人、何千万人といます。

ですので、諦める理由は見当たらないというのが私の意見です。

ですが、冒頭で話しました、

「吃音者は吃音を受け入れるべきか?」という質問に対して
私がYESとなぜ答えたのか?

「吃音は克服していくもの」という意見なのになぜ「受け入れるべき」という質問でYESになるのか?

というその本当の意図は、

あくまで、吃音を改善していくプロセスの中で
「現在、自分が言葉が上手く出てこない状態である、ということを受け入れる」

という理由からです。

「将来的にずっと吃音と付き合っていく」そういった受容の意味とは180度違います。

それではなぜ、現在の吃音を受け入れることが必要なのか?
というと、人の変化のプロセスは必ず次の3つのステップを踏みます。

成長に向かって変化が起きる3つステップ

  • ステップ1・現状の把握
  • ステップ2・現状の受け入れ
  • ステップ3・変化の努力

この3つのステップを踏まなければ、人間は変化することが難しくなります。

特にこの2つめのステップ、
「現状を受け入れる」ということが大切です。

変化には、まず「受け入れる」そして「変えていく」という順番が大切だと心理学の世界では定説となっています。

吃音も同じように「受け入れる」ことができないと、吃音が起こる度に、自己嫌悪に陥りそれが吃音改善の妨げになります。
大事なことは、「吃音を絶対に出さないこと」ではなく、
「現在は、吃音かもしれない、でも今日は昨日よりはちょっと良くなっている」
という認識の違いです。

ステップ2の「受け入れ」が出来ていないと、
「吃音が出る=失敗」と100点満点以外は失敗という不健全な思考になってしまいます。

本当に大事な事は、「現在の自分を受け入れ、今よりも1%でも良くしていくこと」という考えです。

変化という成長のために受け入れる

ですので、私が「吃音を受け入れることは必要ですか?」
と聞かれたら、YESと答えます。

ですが、先ほど述べた通り、私のYESは諦めのYESではなく、変化のためのYESであり、一般的な「吃音を受け入れる」という概念と真逆になります。

大事なことなので、繰り返しますが、変化の前には必ず「受け入れる」というステップが必要です。

もし、あなたがそれが出来ていなかったとしたら、

まずは、受け入れることを意識するだけでも、今まで上手くいかなかった吃音改善の歯車が上手く回りだすかもしれません。

吃音と向き合い、着実に治していくためのプロセス

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吃音のせいで周りからクスクス笑われ、馬鹿にされるはもう十分です。
言葉が上手く話せず、無能だと勘違いされる日々は終わりです。

とはいえ、吃音克服はほとんどの人にとって可能ですが、道のりは単純ではありません。

吃音改善は全体像やそのプロセスを知らずして取り組むことは、地図とコンパスを持たず登山するに等しい無謀な行為です。

下記の動画は、吃音克服への全体像とそのロードマップになります。

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*動画をご覧になり、ご質問がございましたら遠慮なくお問い合わせください。
*動画のコメント欄で多くの方が吃音の状況をシェアして下さっています。合わせてご覧になると参考になるかと思います。

POSTED COMMENT

  1. ポン より:

    「吃音を治すため」に吃音を受け入れる、

    川村さんも言っているようにこれが受け入れるということの本当の意味なのですが、なかなか理解されづらいようで誤解されているところですよね。

    多くの方は「受け入れる」=「一生吃音の苦しみに甘んじ続けること」と捉えて、受け入れることを拒否しますが、

    実際には吃音を肯定して受け入れることでが、最短で吃音を克服する近道だということ、

    それが多くの吃音者に伝わってくれればと思います。

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