吃音治療には2つの考え方があります。

1つは、吃音に徹底的に向き合い乗り越えていくという直接的な方法です。

もう1つは、吃音を気にするから余計に吃るという理由から「気にしない環境を整えること」や、「別のことに意識を向けて吃音を意識しない会話をめざす」などの間接的な方法(間接法)です。

・どのような場合、直接的なアプローチを選ぶのか?
・どのような場合、間接的(間接法)なアプローチを選ぶのか?

このアプローチの区別を理解しなければなりません。
この2つの区別を知らず、適していないアプローチを行うと逆に吃音が悪化してしまうこともあります。

また、2者のどっちつかずの中途半端なポジションを取ることにより、どっちの効果も得られないという場合も多いです。

直接的なアプローチと間接的なアプローチの違い

アプローチの違いは年齢によることろが大きくなります。

結論から言うと、幼児期は間接的なアプローチを用いることが推奨され、大人の場合は直接的なアプローチを用いることが望ましいと考えられています。

直接的なアプローチは、吃音を治しているプロセスの中で、自分と向き合い、吃音の時の状態を分析したり観察したりする必要があります。
これには脳の高度な処理が必要な前頭前野を使います。

この前頭前野が成熟するのは20~25歳までと言われています。幼児期の前頭前野はまだまだ未発達の状態です。客観的に自分を分析をしていく直接的なアプローチは幼児にとって適したものではありません。

幼児の吃音治療

幼児の前頭前野は未発達ということは、大脳の感情や記憶を司る部分が優位になっているということです。なので子供は理屈が通じず、感情的というのはよく理解できることだと思います。

この時期で吃音で恥ずかしい思いをした経験などから、会話がコンプレックスになったり、トラウマ(心理的外傷)になったりする場合もあります。そうした結果、吃音が酷くなる傾向にあります。

私自信も中学時代、教師やクラスメイトに吃音のことを毎日のように馬鹿にされ、学校にいくのが苦痛で精神的にも病み、吃音も酷くなりました。

また、子供自信はあまり吃音のことを気にしてないにもかかわらず、親や教師などが良かれと思って、吃音の子供に無理やり発声練習をさせたりすることもあります。そして吃音治療の知識がないにも関わらず介入した結果、余計に吃音が悪化してしまうことも非常によく聞きます。

「ちゃんと発声できないからと学校の先生に、発声練習させられた」そういった苦しい経験をした吃音者の声もよく頂きます。

また、幼児の吃音は前頭前野が発達する過程において、吃音が軽減して行く場合も多いです。ですので、吃音を気にさせない、自分に自信を持たせる間接的なアプローチを選択するのが望ましいとされています。

大人の吃音治療

成人してからの吃音治療は、間接的なアプローチを取っても根本的な解決にはなりません。

「大人でも間接的なアプローチの方がいいのではないか?」と考えている人もいますが、その根拠の多くは、「吃音を気にしていない時は上手く話せる」という経験があるからという
単純な理由です。

確かに、吃音者は「この言葉を言わなきゃ」と意識すればするほど、その言葉が出にくくなる傾向があります。

そういったことから、「吃音治療に取り組むと、吃音を意識してしまう。それは余計に悪いんじゃないか?」という声もよく頂きます。

  • 吃音治療に取り組めば、吃音を意識せざるを得ない。
  • その結果、吃音を悪化させる。
  • しかし、吃音改善に取り組まないと現状からのまま。

そんなパラドックスを解決させる理論から、間接的アプローチを推奨する人もいました。
ただ、間接的なアプローチでは吃音は多少軽減することがあっても、根本的な解決にはなりません。

どもることを「気にしないでおこう」作戦の3つの間違い

間接的アプローチの問題点

成人してからの吃音は「気にしない」とう間接的なアプローチは次の3つの理由からお薦めできません。

間違い1・実際、どもるのを気にしないのは無理

吃音の書籍などを読んでいると、たまに「吃音は個性なので気にしないで下さい」と、さらっと無茶なことを書いてあるのを見かけます。

率直に言うと、確かに吃音は気にしていない時の方が、言葉が上手く出ることは多くなります。

ただ、「じゃあ気にするのを辞めよう」と機械のスイッチのように切り替えが出来ないのが人間の心理です。

「赤いポストのことを気にするな」
と、繰り返し言われら必ず赤いポストことをイメージしてしまいます。

「吃音を気にするな」と心の中で思うことは、すでに吃音を気にしているとう矛盾を含んでいる状態です。

気にしないということを実践するために、
仕事に集中するなど、別のことに意識を向けるのは悪いことではありません。

ですが、いくら強い意志を持っていたとしても、苦手な場面で吃音のことを意識しないで話すとうことは非常に難しいです。

いつ発動するかわからない、手に負えない爆弾を抱えているのに「気にしない」なんてことは普通の人間には不可能です。言うは易く行うは難しということです。

「吃音のことを気にするな」という人は、吃音になったことのない人の意見なのでは?と思ってしまいます。

間違い2・吃音は「記憶」が原因ではなく、身体の「記録」

第二の理由に、残念ながら吃音を100%気にしなくなっても吃音は出ます。

吃音の仕組みは、会話の時に使う筋肉が反射的に緊張し、声が滑らかに出ません。

例えば、最初の言葉が出てこない、「難発性の吃音」では、反射的に喉が緊張し声帯が閉じることにより言葉がシャットアウトされます。

これは、「反射的な身体反応」です。

目にケチャップが飛び込んできたら、意識に上る前に目が閉じるのと同じように、吃音も体が勝手に反応してしまいます。ケチャップをまぶたでブロックするように、声を声帯がブロックするのです。

これも、たまに「言葉が出なくて恥をかいた記憶を消せれば、吃音は失くなる」という人もいますが、いわゆる普通の大脳に格納されている記憶と、脳幹で記憶する身体的記憶との違いを理解していないのだと思います。

記憶喪失になっても自転車の乗り方は体が覚えているように、記憶喪失になっても吃音の反応は体が覚えているのです。

間違い3・吃音を気にしないために、苦手な言葉は違う単語に言い換える

最も犯す勘違いが「吃音を気にしないでおこう、言いたい言葉がいえないなら、違う言葉で言えばいいじゃん」といった置き換えを行うことで、気にしないというやり方です。

主に、難発性の吃音の人ですが、苦手な言葉を言う代わりに、初めから違う言葉に置き換えて発声するという癖がついている人が多いです。

言えない言葉の前に「あ〜」などを別の言葉を追加して発声する場合などもあります。

こういった吃音治療では「回避」と呼ばれる行為ですが、これは、吃音を定着や悪化を招きます

言葉の言い換えを行うと、その言葉が吃音となることを定着させます。そして、運が悪ければ言い換えた言葉でも吃音が出るようになる場合もあります。この言葉の言い換え(回避)で起こる吃音が悪化するという説は何度も研究され、繰り替えし実証されています。

ですので、他の言葉に言い換えるということは少しずつ辞めていく必要があります。

直接的なアプローチの問題点

上記の理由から大人には、直接的なアプローチを進めていますが、吃音のことを気にしすぎていてはそれが吃音改善の足を引っ張っているのは事実です。

ですので、吃音治療を取り組むにおいて大切な考え方は、「吃音を出さない」ということを最終目的ではなく、「ポジティブなコミュニケーション能力の向上」を最終目的とすることが結果的に、吃音の改善を促進させます。

効果的なコミュニケーションが吃音の治療における中心的とし、全体的なゴールであるべきだ。コミュニケーションに焦点を当てていないと、吃音治療で意図しない悪影響が起こることがある。

吃音を治したいのは、コミュニケーションを上手く行うためだと思います。
コミュニケーションというのは、言葉だけの問題ではありません。

吃音者の大きな問題点は、言葉が出ない時に取る態度です。

例えば、苦虫を潰したような表情になったりなど、相手にとって嫌な態度をとってしまうことです。

その結果、相手も気まずい表情になったりします。それを見て、「言葉が出ないから相手はイライラしている」などと思ってしまったりします。

でも、多くの場合、言葉が出てこないことよりも、吃音者が言葉を出てこなかった時の、表情や態度などが、相手にとって悪い印象を会えていることが多いのです。

大人の吃音治療への向き合い方

上記の大事なことのまとめですが、

・実際の大事な場面で、吃音を気にしないなんて難しい
・吃音を気にしなくても、身体反応が吃音となる癖がついている
・気にしないを実践するためには言葉の言い換えが必要で、それが逆に吃音を定着させる

こういった理由から吃音に対して「気にしない」といった間接的なアプローチは大人の吃音者にとってお勧めは出来ません。

大人の吃音は直接的なアプローチによってこそ吃音を乗り越えられます。
またこの直接的なアプローチは、コミュニケーション能力の向上も含む包括的な吃音治療を行うことが大切になります。

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